RAW現像で逆光を楽しむ

 

先日伊豆へ行ったときの写真です。夕方に少し撮影する時間があったので宿の近くを歩いていました。枯れた木から新しい芽が少し出ていましてそこに夕日が逆光で差していたので撮影したものが以下です。

 

 

この日は春霞がとても強くて、望遠レンズで撮影したせいもあり、手でハレ切りはしたもののコントラストの無い写真になってしまいました。特に逆光の時にはこのようになりやすいですね。

ただシーンとしては逆光は、少しアングルや立ち位置を変えると全然違った見え方をするので色々バリエーションが試せて個人的には好きです。今回はこの逆光写真を仕上げていきたいと思います。RAWデータをダウンロードできるよううにしますので、ぜひ皆様もご一緒にお試しください。

 

 

露出補正

フレアっぽい部分のハイライトが明るくなりすぎないような明るさに露出補正します。白とびしていなくても、明るすぎると色も薄くなってしまいますので、夕日の色が弱くなってしまいます。背景に少し見える木の間の空はあまり重要な絵柄の要素ではないので若干白とびさせてしまっています。

 

ホワイトバランス

 

 

 

撮影時カメラ側のホワイトバランスは確か「太陽光」だったと思います。その状態では写真全体がグレーっぽく濁った感じに見えるのでホワイトバランスの色温度を高めに、夕日の赤さを強調する為に色偏差を少しマゼンタ寄りに調整してあります。ホワイトバランスは数字を見ながら設定していくのではではなくて、画面の色を見ながらイメージを作っていくのが良いでしょう。結果的にこの数字になったという事です。

 

トーンカーブ

 

春霞と望遠レンズと逆光3点セットの組み合わせでかなりコントラストが低くなってしまっています。そのため、トーンカーブの黒レベルで暗部を締めてからS字カーブでコントラストを付けていきます。その際、ハイライト側は光の雰囲気をあまり変えたくないのでそんなに明るくしないようにしてあります(赤い線に近づけてあります)。

 

彩度

霞んでいる状態ではコントラストが低くなるだけではなく彩度も低下している場合があります。夕日の色を少し強調する意味合いも含めて彩度を高めに設定します。