明瞭度の使いどころ#1

明瞭度についてはSILKYPIX Developer Studio Pro8 / 8ユーザーズガイドの49ページでご紹介しているのでそちらもぜひご覧ください。

「明瞭度」・・・なかなか日常会話で使わない言葉ですね。この機能をSILKYPIXの英語版では何と表記されているのかと言うと「Clarity」となっています。(他のソフトでもだいたいこれですね。)

「クリアリティ」なので「はっきりと見せる」と言う事なのでしょう。

では何をはっきりと見せるのかと言うと被写体の質感(ディティール)です。今回は料理の写真で比較します。

 

明瞭度なし

全画面

ピント面を拡大

斜俯瞰でf11まで絞って少しパンフォーカス気味に撮影したものです。サラダに乗ったサーモンと手前のパンがピント面になるようにセットを組んであります。これはこれである意味良いのですが、今回は素材感をもう少し強調してみたいと思います。明瞭度は「調子」コントロールの一番下にあるスライダーで調整します。

 

明瞭度を強めて素材感を強調した例

全画面

ピント面を拡大

明瞭度のスライダーを高く設定するとディティールがはっきりとし、被写体の質感が強調されます。シャープネスが主に強い輪郭に効果があるのに対して、明瞭度は明るさや色の差があるところのコントラストを部分的に強調してくれます。そのため、結果的に質感が強調されるのです。ナチュラルに仕上げると言うよりは写真に少しインパクトを持たせたい場合などに良いのではないかと思います。強すぎると写真が木版画のように縁取られてしまい破綻するのであまり不自然にならない程度に留めておくのが良いと思います。

また絞込み過ぎにより回折でぼやけてしまった風景写真などにも効果がありますがこちらはまたの機会にご紹介します。

 

RAW現像ソフト SILKYPIX Developer Studio Pro8 / 8 USER’S GUIDE ユーザーズガイド