SILKYPIX Developer Studio Pro9の「ハイライト・シャドー」使い方

今回は最近発売になったばかりの「SILKYPIX Developer Studio Pro9」に搭載された機能「ハイライト・シャドー」についてのご紹介です。

ハイライト・シャドーは明部と暗部の明るさを調節する機能です。

主被写体に露出を合わせた状態で、明部と暗部の明るさがイメージと違う場合には調整すると良いでしょう。

ハイライト・シャドーコントロールがある場所はこちらのPDFで確認してください。

ハイライト・シャドー

ハイライト・シャドーのパラメータは「0」を境にマイナス側とプラス側で効果が異なります。

スライダーには記載されていませんが、

  • マイナス側が暗く調整
  • プラス側が明るく調整

になります。


ハイライト

写真の中の明るい部分に対して

  • より明るくしたり
  • 暗くしたり

することができます。

シャドー

写真の中の暗い部分に対して

  • 明るくしたり
  • より暗くしたり

することができます。


明暗部の階調補正の機能としては「HDR」や「覆い焼き」が以前から搭載されていましたが、これらは<明るすぎる部分は暗く><暗すぎる部分は明るく>補正する、いわゆる「ダイナミックレンジ」を広げる機能でした。

それに対して「ハイライト・シャドー」では「ダイナミックレンジ」と「レベル補正」両方の使い方を行う事ができます。

①メリハリの弱い軟調な写真

②コントラストが高すぎて白とびや黒つぶれをしている写真

この2つとも「ハイライト・シャドー」では調整が可能です。それではシーン別に見ていきましょう。

レベル補正的な使い方(軟調な写真の場合)

この写真では、もう少し光と影を強調して立体感を出したいと思います。そのため、

  • 明るい部分はより明るく
  • 暗い部分はもっと暗く

このようにトーンカーブにある「レベル補正」のような使い方をハイライト・シャドーでも行うことができます。

 

ハイライトをより明るく

ハイライトのスライダーを高く設定することで、写真の中で明るい部分をより明るく再現することができます。この写真の場合には、果物の艶の部分が強調されます。

 

シャドーをより暗く

シャドーのスライダーを低く設定することで、写真の中で暗い部分をより暗く再現することができます。影の中から果物が浮き上がるようなイメージになるように調整しました。

 

ダイナミックレンジ的な使い方(白とびや黒つぶれを抑える)

この例では、主被写体(岩)をイメージ通りの露出にしたところ、空の色が明るすぎて白く飛んでしまい、岩の陰は黒くつぶれてしまっている、いわゆる輝度差の大きなシーンです。そのため

  • 白とびを抑え
  • 暗部をもっと明るく

このようにHDR的な使い方もハイライト・シャドーでは行うことができます。

 

 

ハイライトを抑え白とびを軽減

ハイライトのスライダーを低く設定することで、白とびしていた部分の色や階調が復元されます。どの程度復元されるのかはお使いのカメラの機種や設定などによって異なります。

シャドーを明るくし黒つぶれを軽減

シャドーのスライダーを高く設定することで、暗すぎる岩の影の部分の階調が復元されます。

 

ハイライト・シャドーまとめ

ハイライト・シャドーは

  • レベル補正的な使い方
  • HDR的な使い方

ができるので、シーンに応じて調整の方向性を決めてお使いください。