SOFTWARE MAKER’S STORY

 

平日ですが休日は働いていたため、今日からGWです。予定もなく子ども達も学校に行っているので家でまったりしています。柄になく最近は忙しかったためのんびりしたいと思います。

 

海外の某RAW現像ソフトを作っているメーカーが日本で言う所の「破産手続」を行なったとのプレスリリースが、同社のWEBサイトで発表になりました。

今後、日本で言う所の「民事再生法」か「会社更生法」なのかわかりませんが再建に向けて進んでいくようです。

ちなみにこの会社は新しい製品の発表も同時に行っています。

製品自体は独特のキャラクターを持った「他に無い」という意味で良い製品ですのでユーザーの皆様は心配かも知れませんがしばらくは静観し、今後の動きを期待してあげるのも良いと思います。

しかし、そのような良い製品を作っている会社が「何故」破産?と言う疑問が残りますが、財務状況などは公開されていませんし、公開されていてもそれを分析する能力も自分には無いので勝手に予想してみたいと思います。

最近流行りの「ストーリー」と言うものです。

 

1.自社ブランドのデジタルカメラを開発

 

同社は個人向けソフトウェアの他に、デジカメ製造用の検査装置など産業用の分野でも有名で評価されていました。

それ故、技術力は自負する部分があったのではないかと思います。

その技術を活かし、デジタルカメラ本体も発売しましたが、あまり販売は芳しくなかったのではないかと想像します。

個人向けの商品は、製品力だけでなくプロモーションや流通など販売に関する要素は様々です。これらが上手くまわってなかったのかも知れません。

 

2.Googleからソフトウェアを買収

 

同社がGoogleに買収されるのであれば割りと理解できますが、これには正直驚きました。

もともとGoogleが所有していたソフトウェアはNiksoftと言う会社のものを買収したものでした。

それをさらに同社が買い取った形になります。

このソフトにはU-Pointと呼ばれる指定した画像エリアを簡単に編集する特許を持った技術が組み込まれており、買収後この技術は同社のソフトウェアに組み込まれました。

 

1と2で共通して疑問なのは2つとも大きな事業です。

 

これらを自己資本で行なった事なのか、どこからか融資や資金援助を受けていたのか?という事です。

規模から想像すると自己資金だけで賄えるとは思いません。そうすると、その際の事業計画はどのようなものであったか?担保はあったのか?

などが気になります。

 

ストーリーを勝手に考えてみた

 

特に2の買収については色々推測してしまいます。例えば、

2の技術を同社のソフトウェアに組み込むだけではなく下請けとして他社に再販できる可能性があったのではないか?

そしてその可能性が消滅したのではないか?など下衆な勘繰りをしてしまいます。

あくまで妄想です。

Google時代のNik CollectionはPhotoshopのプラグインソフトとして、そもそも無償で公開されていたものです。

もともとフリーウェアだったものに価格を付けて個人向けに販売すること自体のハードルは相当高いのではないかと思いますし、同社もそれは認識していたのではないかと思います。

もちろん出資者もそう判断するでしょう。

なのでU-Pointの特許買収だったと考えるのが自然かも知れません。

もしかしたら、GoogleからNik Collectionを買収した時点では、その特許(U-Point)の販売先は決まっていたのではないか?などと予想してしまいます。

おそらく小遣いのようにおねだりして出資してもらえる額ではないでしょう。

同社のソフトウェアに組み込むためだけに買収したのであれば、相当夢物語を描き、盛りに盛った事業計画が提出されていたに違いありませんし、それを出資者に受け入れてもらえる可能性は低いと思います。
なので特許を買い取る前に、売り先や売り上げ見込みなど具体的な数字が試算されていたのではないか?

と考えるのが自然な気がします。

それが何らかの理由で予定通りではなくなったのではないか?などと想像してしまいますね!

 

海外の大手ソフトウェアメーカーが良く行なう「敵対的買収」

 

海外、特にアメリカ資本の大手ソフトウェアメーカーは「敵対的買収」をよく行ないます。

これは自分の将来ライバルになりそうな技術や販売力を持った会社があったとします。

その会社が大きくなる前に買収してしまうものです。

特許などの知財や顧客リストや販売チャネルなどの販売情報だけを手元に残し、買収された側の従業員はリストラの対象になってしまう場合が多く困ったものです。

自分が実際にDNP時代に販売代理契約を行なっていたソフトウェアのメーカーがアメリカの大手ソフトウェア会社「A社」に買収された時もこの「敵対的買収」でした。

そこで取得した技術は一部PDFの中で使われていました。

 

話は変わりますが知財と言えば、会社で以前特許出願したことがありました。データベース系のビジネス特許です。

これは「売るための特許」ではなく、真似されないようまた、訴えられないようにするために「守るための特許」ですね。

DNPは法務と知財部が色々面倒を見てくれたので色々勉強させてもらいました。