ローキーと彩度のバランス

2018年1回目の記事になりますので、軽目の内容にしましょう。今年もよろしくお願いいたします。今回は「ローキー」と「彩度」のバランスについてです。各パラメータ同士の「バランス」についてはSILKYPIXユーザーズガイドの中で何度か触れてきました。「ノイズとシャープのバランス」、「作画と仕上げのバランス」などもあったのではないかと思います。その中で「明るさと彩度のバランス」について本文中59ページでご紹介していますがその応用例で「ローキーと彩度のバランス」についてです。

 

ローキーとは

ローキーとはいわゆる暗い画面を中心に構成された写真のことです。これは、調子のガンマを下げたりすることで作る事もできますが、基本的には光の向きや質(硬い柔らかいなど)とセットなので撮影時、暗めでも映えるような光や被写体の選び方が重要だと思います。カラー写真の場合、暗いとどうしても鮮やかな部分の発色が弱く、色が濁って見えてしまう場合があります。

 

彩度を上げる

そこで、彩度を高く設定することで色がはっきりと見えてきます。彩度を高く設定すると、もともと鮮やかな部分は少し明るめに見えてきます。不思議ですね。

 

記憶色を使ってみる

もう少し被写体を強調するために、「カラー」の「色表現」から「記憶色2」を選んでみます。少し緑に深味が出て赤も鮮やかになりました。記憶色は赤青緑などの原色に近い部分を中心に鮮やかにするカラーモードです。

 

次に「記憶色1」に変更してみました。緑や赤の明るさが少し明るくなりこちらの方が印象的な感じの仕上がりです。今回はWEBの見出し用に使ったのはこちらですが、見出しの写真は最初に見たときの印象が大事だからです。ですのでメニューなどのイメージカットならこちら、壁に飾る写真なら少し地味ですが、影の雰囲気がじんわり残る上の「記憶色2」の方を選ぶかも知れません。いづれにしても細かいこだわりの部分まで行くと最終的には撮る側と見る側の好みの問題になってきます。

 

RAW現像ソフト SILKYPIX Developer Studio Pro8 / 8 USER’S GUIDE ユーザーズガイド